夏休みの自由研究1:貝塚はいずこ
Posted by higa4 on 9 August 2015 in Japanese (日本語). Last updated on 10 August 2015.8/9はOSMの11才の誕生日であり、かつ日本ではハックの日、ということでOSMとuMap(と地理院地図「色別標高図」)を使って夏休みの自由研究をすることにした。
先日縁あって鹿児島県肝付町にお邪魔した。地理院さんの色別標高図(をuMap上に表示したもの)で見ると中央を東西に流れる川が肝属川で、その北側が鹿屋市および東串良町、南側が肝付町である。
この地形は私の住む江戸川流域によく似ている。太平洋に流れ込む河川流域の低地と、そこにせり出している舌状台地。とくれば縄文海進、貝塚だよね、ということで肝付町に貝塚があるか探してみたのだが、ネットにある情報ではその存在は確認できなかった。
しかしながら南側には日本最南端の前方後円墳を含む塚崎古墳群、北側にはさらに古墳数の多い唐仁古墳群があり、それ以前の暮らしはきっとあったはず。 江戸川流域のパターンでいくと貝塚のあった場所が「貝塚→古墳→神社や城址」と変遷していることが多いのでこのあたりの神社(青)と古墳・城址(赤)をOSMから抜き出してプロットしてみた。
関東での縄文海進はおおよそ2,3mであっただろうと言われているので多分こちらも同じはず。低地の正確な標高は分からないが、おおよそ水色の周縁部にある台地の突端あたりに神社があることが分かる。もちろん、水害のあった低地に水神様が祀られたり、いろんな由来で神様が祀られることも多いので一概には言えないが、やはり、おおよそ低地から一段上がった台地の縁に分布している。なんかこのあたりに貝塚の痕跡があるんじゃないか。
実は先日お邪魔する前に、なんとなくこんなことを考えていて、貝塚の痕跡を探しながら塚崎古墳群のあたりを歩き回ったのであった。
肝付町歴史民族資料館にも行ってみたが、資料などは見つからなかった。が、一か所だけ、資料館の南東400~500mくらいの位置に地表に貝殻が散乱している個所があった(下図中央南よりの黄色の点)。
参考までにuMapでの地理院地図「色別標高図」タイルの表示方法は以下の通り。
マップのプロパティ>独自背景>2つめの枠に下記に記載されているタイルurlを記述
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